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【レストランレビュー】シグネチャー@マンダリンオリエンタル東京

Signature of Signature -夢の競演-

フレンチファインダイニング「シグネチャー」にて、リオープン1周年を記念した「ザ・ベストオブ・シグネチャー」から選択可能な、特別なアラカルト料理を堪能してきました。期間限定の贅沢な美食体験が楽しめたのは「2022年10月26日(水)~11月6日(日)」のみ。この特別な期間に「シグネチャー」に足を運ぶことが出来た幸運を噛みしめています。

色彩鮮やかなデセールと37階からの眺望

海外メディアが選ぶ都内最高峰ホテル

世界14か国で展開しているグローバルビジネス旅行雑誌の権威であるBusiness Traveller。そのインド版の記者が都内で初めて宿泊したのが、マンダリンオリエンタル東京。海外メディアも、同ホテルが都内NO.1のラグジュアリーホテルだと認識していたはずです。(2018年時点の情報ですが、)実際に掲載されたWEB記事の内容はこちら

贅沢なエンターテイメント

「シグネチャー」の料理を、独自解釈できるのであれば、それは「色々な要素が折り重なる繊細かつ高貴な料理であり、口の中で複数の食材が融合する瞬間を、心待ちにしながら楽しめる贅沢なエンターテイメント」という表現が相応しいかも知れません。テーブルに運ばれてくるお料理は、それぞれの個性が際立つ”おめかし”をしながら、嬉しそうな視線を投げかけてくれます。スタッフさんがとても親切で、お料理とワインの知識が豊富で、説明も丁寧で、そして、何よりご自身が楽しそうに会話をしてくださる姿勢がとても印象的でした。食は、究極のエンターテイメントのひとつ。その空間にあるもの、いる人、雰囲気。。。すべてのタッチポイントが折り重なり、日常生活を忘れた、憩いの空間を我々に提供してくれることを再認識できました。

さて、本題のお料理。徐々に色々な味や触感が折り重なるので、ときおり、口の中がカオスになりかけますが、カオスになる前に調和が訪れ、その都度、ハッピーエンドの瞬間を楽しむ事が出来ました。巧みに計算された、一皿、一皿の完成度。その高い完成度の繰り返しが、この日が「ザ・ベストオブ・シグネチャー」の特別期間であることの証でもあります。

高層階からの景色に心躍ります
Amuse-Boucheアミューズブーシュ
食事の始まりを楽しいものにしてくれる季節の一皿。温かいかぼちゃのスープとセップ茸のクレム、2 種チー ズを練って香り良く焼き上げたフランス伝統のシュー『グジェール』
バッツの塩とカンポットペッパーの抜群の組み合わせ。バターの風味がバゲットの魅力を引き出してくれました
美しく折り重なる3種類のパン
存在感抜群のブルターニュ産オマール海老
Britany Lobster Parisian Styleブルターニュ産オマール海老 “パリ”風
偉大なる古典フランス料理へのオマージュ。最高級ブルターニュ産オマール海老にカリフラワーとキャビアのアクセ ント。付け合わせの卵の中にはオマール海老のサラダを包んで
Seabass Tartare with Champagne Soup and Caviar Oscietra 鱸のタルタル シャンパーニュのスープとオシェトラキャビア
ニコラ ブジェマシェフのスペシャリティの一つ。シャンパンでマリネした鱸とキャビア、胡瓜の食感をあわせた一 皿。贅沢なシャンパンのスープと蕎麦粉のブリニを合わせて
大人の隠し味。シャンパンを注ぐ瞬間。遊び心が心憎い
White Truffle Waffle (5 gr) “Signature” 白トリュフ(5 gr) のワッフル “シグネチャー”風
ニコラ ブジェママのスペシャリティ。焼きたてのワッフルの上に届きたてのアルバ産白トリュフをたっぷりとかけて。白トリュフのクリームと少し苦みのあるアーティチョークのソースのアクセント
Salmon Confit with Genevoise Sauce and Pumpkin Coulis “Late Autumn in Alsace…”
サーモンのコンフィ ジェノヴォワーズソース かぼちゃのクーリ 晩秋のイル川に見立てて・・・

低温でゆっくりと火を入れたサーモンに、魚の旨味を詰めた赤ワインソースで。かぼちゃのピュレのアクセント。 ニコラシェフが修業したフランスアルザスを流れるイル川の秋の情景に見立てた一皿

イル川の説明はこちら。アルザス地方はメルヘンチックで可愛らしい地域。いつか足を運んでみたいです。

Roasted Kichiji with Potato Scales, Beurre Blanc and Caviar じゃがいもの鱗を纏ったキチジのロティ
キャビアのブールブランソース 脂の乗ったキチジ(キンキ)にじゃがいもの鱗をまとわせカリっと焼き上げ、魚は ふっくらと仕上げた、フランス の偉大なるシェフへのオマージュといえる一皿。キャビアを合わせたブールブラン(白ワイン・バターのソース)
Braised Sweet Bread Vol-au-Vent a la Demi Deuil リドヴォーのロティ ヴォローヴァン仕立て ドゥミドゥイユ風
ヴォローヴァン(風で舞う)という名の軽やかな食感に焼き上げたパイ生地の器に、 仔牛の胸腺肉(リドヴォ―)や 5 種類の茸(ホワイトマッシュルーム、ブラウンマッシュルーム、ピエブルー、プルロット、ジロール)をブレゼし、フォンドヴォー、ポートワインやコニャックを煮詰めてつくった黒トリュフのソー スをかけて。デゥミドゥイユとは『半喪』を意味し、リドヴォ―やマッシュルームの白とトリュフの黒とのコントラ ストを意味する伝統的な調理法
Poire Belle Hélène, French Tradition 洋梨のベルエレーヌ
19 世紀に偉大なるエスコフィエにより考案された『美しきエレーヌ』の名を冠したデザート。バニラと一緒 にコンポートにした洋梨と温かいチョコレートソース、バニラのアイスクリームをあわせて仕上げた伝統的なデザー ト
Traditional Tarte Tatin タルトタタン
19 世紀に生まれたフランスの伝統的な林檎のデザート。キャラメリゼした林檎、マダガスカル産のバニラのシャンテ ィイクリーム、同じくマダガスカル産のバニラのアイスクリームを使用したデザート
Millefeuille ミルフイユ
毎日焼きたての軽やかな生地に、マダガスカル産のバニラのクリームをたっぷりと挟んだ伝統的なデザート。 『千の葉』を意味する生地は、シェフ自ら沢山の思いを込めながらつくり、焼き上げます
楽しい時間のフィナーレ
あまりの居心地の良さに時を忘れてしまいました
ディナータイムはムーディーな雰囲気漂う別空間に様変わり

お勧めメニュー

全てのお料理が美味しかったのですが、特に印象深かった二皿は下記の通り。

1) White Truffle Waffle (5 gr) “Signature” 白トリュフ(5 gr) のワッフル “シグネチャー”風   想定以上に盛りだくさんの「白トリュフ」のとろけるような香りが五感を刺激してくれました。存分に白トリュフを味わうことが出来る贅沢な一皿。

2)Braised Sweet Bread Vol-au-Vent a la Demi Deuil リドヴォーのロティ ヴォローヴァン仕立て ドゥミドゥイユ風                                           脳と舌をフル活動させた後に訪れる口内の調和、魅力的な食材が織りなす贅沢な旋律が、非日常空間を演出してくれます。友人・知人に自信を持って紹介出来る一皿。サクッとしたパイ生地に絡まる、5種類のキノコ、仔牛、そして、黒トリュフソース。それぞれの個性が重なり合った瞬間の驚きと感動が心の奥底に刻まれました。

シグネチャー

マンダリン オリエンタル 東京の全レストランのキッチンチームを監修する副総料理長、ニコラ ブジェマがフレンチファインダイニング「シグネチャー」の料理長を兼任。

生まれ育ったフランスの伝統的な知識や料理技術を基に、歴史に残るシェフとレシピに敬意を込め、古典料理にモダンなエッセンスを加えたフランス料理を提供。本格的なフレンチファインダイニングサービスとともに、いつまでも記憶に残る、伝統的フランス料理を体験できる場所がフレンチファインダイニング「シグネチャー」。

きらめくコンテンポラリーな内装が、目を見張るようなシティビューと相まって、お食事を楽しむお客さまのムードを盛り上げ、シェフ・ニコラが腕を振るった料理に華を添える。シルバーのパーテーションで仕切られたエレガントでモダンな内装が、美食体験に華を添える。

ニコラ・ブジェマ氏

【副総料理長/シグネチャー料理長ニコラ・ブジェマ】

フランス・パリ近郊のリュエイユ・マルメゾンで生まれ育ち、15歳でシェフとしてのキャリアをスタート。その2年後、ミシュランガイドの星に輝くパリの「ラ トゥール ダルジャン」で修行し、ブティックホテル内にあるレストランにて、3つ星シェフのピエール ガニェールのもと研鑽を積みました。その後、南フランスにあるラグジュアリーホテル「ラ レゼルヴ ド ボーリュー」内の2つ星レストランにてスーシェフを務めた後、3つ星に輝く「オーベルジュ・ド・リル」にて更なる研鑽を積み、2011年には若干30歳でピエール ガニェールが香港の拠点とするマンダリン オリエンタル 香港「ピエール」の料理長に就任しました。その活躍が評価され、2013年には「ミシュランガイド東京」創刊(2007年)以来連続で星評価を得る、当館フレンチファインダイニング「シグネチャー」の料理長に着任。その後、2019年より館内の全レストラン&バーを監修する副総料理長として活躍し、現在「シグネチャー」の料理長を兼任中。

マンダリンオリエンタル東京

マンダリン オリエンタル日本初のホテルとして、2005年12月2日、東京日本橋に開業。グループ理念「立地する土地柄と文化に敬意を表するホテルづくり」をハード面はもちろんソフト面でも実現。館内デザインには「森と水=日本の自然」をモチーフに和の趣を取り入れ、スタイリッシュな中にも安らぎに満ちたラグジュアリーな空間を作り出しています。38階建の日本橋三井タワー高層階に位置するゲストルームは全179 室。50㎡以上のゆとりあるスペースに最先端のITを取り入れ、すべてのゲストルームから東京を眼下に見渡す眺望をお楽しみいただけます。館内には、充実した施設と数々の受賞歴を誇る直営スパ、12の料飲施設、グランドボールルーム(1)、バンケットルーム(4)、ミーティングルーム(6)、チャペルなどを完備しています。開業以来数々の世界的な賞やランキングに輝いております。

マンダリン オリエンタル東京の主な受賞歴

◆2021年、『ガンベロロッソ』による『世界のトップ・イタリアンレストラン』の東京版の2021年版にて、ピッツェリア部門の3スライスを受賞 (ピッツァバー on 38th)。

◆2021年、7年連続で米国の格付け会社『フォーブス・トラベルガイド』より、「ホテル部門」・「スパ部門」共に最高評価の5つ星を獲得。

◆2020年、『ミシュランガイド東京 2021』にて創刊より14年連続一つ星評価 (フレンチファインダイニング「シグネチャー」)。

◆2020年、『ミシュランガイド東京 2021』にて8年連続一つ星評価 (広東料理「センス」)。

◆2020年、『ミシュランガイド東京 2021』にて7年連続一つ星評価 (タパス モラキュラーバー)。

◆2020年、『ミシュランガイド東京 2021』にて4年連続ビブグルマン評価 (ピッツァバー on 38th)。

◆2020年、『ミシュランガイド東京 2021』にて創刊より14年連続「5レッドパビリオン(ホテル格付最高ランク)」評価。

◆2020年、『トリップアドバイザー』による「2020年トラベラーズチョイスアワード」ベスト・オブ・ザ・ベストにて、日本の「ベストホテル」1位評価。

◆2020年、『トリップアドバイザー』による「2020年トラベラーズチョイスアワード」ベスト・オブ・ザ・ベストにて、日本の「高級レストラン」2位評価 (タパス モラキュラーバー)。

◆2020年、『ゴ・エ・ミヨ 2020』にて3年連続で「素晴らしいレストラン」を評価する3トック獲得 (フレンチファインダイニング 「シグネチャー」)。

◆2020年、『ゴ・エ・ミヨ 2020』にて初めて「素晴らしいレストラン」を評価する3トック獲得 (タパス モラキュラーバー)。

「マンダリン オリエンタル ホテル グループ」 とは

数々の権威ある賞に輝くマンダリン オリエンタル ホテル グループは、世界で最もラグジュアリーなホテル、リゾート、レジデンスを展開しています。アジアをルーツにグローバルブランドへと成長を続け、現在24カ国・地域において、オリエンタルヘリテージと、立地する土地の文化や独自のデザインを反映する36のホテルと7のレジデンスを運営しています。マンダリン オリエンタルは、今後もホテルやレジデンスの開発を計画しています。マンダリン オリエンタルは、ジャーディン・マセソン・グループの傘下に属します。

シグネチャーにある個室
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